短時間睡眠は、あなたを太らせる…!睡眠時間と肥満の関係性

快眠アイデア 西川ユカコの快眠法
短時間睡眠は、あなたを太らせる…!睡眠時間と肥満の関係性

最近、ファストフードやお菓子についつい手が伸びてしまうという方。それは睡眠が足りていないサインかもしれません。仮眠など身体を休ませることを意識したほうがいいと言えるでしょう。
今回は睡眠不足が引き起こす食欲の乱れなど、睡眠時間と肥満の関係についてご紹介します。


西川ユカコ/睡眠研究家

昭和西川株式会社 代表取締役副社長 「睡眠サービスコンソーシウム」理事
「ミス日本」ファイナリスト勉強会講師 NHK文化センター青山教室講師
雑誌編集者としてハースト婦人画報社に10年間勤務。現在は昭和西川副社長として、眠りの総合サロン「ムアツスリープラボ」をプロデュースし所長を務める。
また、各界の専門家と快眠のためのグッズ開発、ホテルや施設の睡眠やお昼寝監修、各種メディアへの寄稿などを行っている。

◆睡眠時間と肥満率

2005年にアメリカのコロンビア大学が発表した研究結果では、働き盛りである32〜59歳の男女8,000人を対象に調査を行ったところ、平均7〜9時間の睡眠時間をとっている人に比べ、睡眠時間が5時間の人が50%、4時間以下の人は73%も肥満率が高いそうです。

◆睡眠不足の体は「太る」モード

アメリカのスタンフォード大学で2004年に行われた、睡眠時間と食欲の関係についての研究結果によると、8時間眠った人に比べ、5時間しか眠らなかった人は、食欲を増進させる働きをもつ「グレリン」というホルモンの分泌量が約15%多く、逆に食欲の抑制に関わるホルモン「レプチン」は、約15%少ないことが明らかになりました。
これは、睡眠時間が短くなり、起きている時間が長くなったことを察知した脳が、長時間の活動に対応できるよう働くためです。

エネルギー確保のために増した食欲は主に「糖質」に向かいます。ハンバーガーなどのファストフードや、ポテトチップスやチョコレートなどのお菓子に、ついつい手が伸びてしまうことはありませんか?実はこれ、睡眠不足が原因の可能性大。
睡眠不足という体の危機をのりこえるべく、糖や脂質などの栄養を体に摂り込むための欲求が高まっている状態、すなわち「太る」モードになっているわけです。空腹ではないのについつい食べてしまう時は、脳が糖質を求めているのかもしれません。普段よりも早めの就寝や仮眠など身体を休ませることを意識してみましょう。

◆睡眠不足で基礎代謝が低下する

睡眠と基礎代謝は密接な関係にあります。基礎代謝とは、私たちが生命維持をしているだけで消費されるカロリーのことです。基礎代謝は年齢とともに落ちていきます。そのため、年齢を重ねても若いころと同じような食生活を続けていると、カロリーを消費しきれず、身体に脂肪が蓄積されてしまいます。
さらに、この基礎代謝は、睡眠不足によってさらに低下してしまうのです。

◆睡眠が中性脂肪の分解を助ける

人は眠るべき時間帯にしっかり眠っていれば、「成長ホルモン」が分泌されます。成長ホルモンが分泌されている間には、全身の細胞の新陳代謝が高まります。つまり、基礎代謝が上がるということ。
加えて、この成長ホルモンには、中性脂肪を分解する役割もあります。そして、中性脂肪の分解が進めば、肥満の解消につながります。さらには、成長ホルモンは筋肉の修復も行うのです。筋肉が太くなれば基礎代謝が上がり、消費カロリーが増えるので、太りにくくなるといえるでしょう。
このように、きちんと成長ホルモンが分泌されるような睡眠をとっていれば、体にとって嬉しいことが沢山おこります。

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