眠れない夜に効く!不眠改善をサポートする3つのポーズ

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眠れない夜に効く!不眠改善をサポートする3つのポーズ

仕事や家事、日常のストレスで、夜なかなか眠りにつけないことはありませんか?「あれやらなきゃ」「これやらなきゃ」と、布団に入っても頭の中が忙しく働き続けていたり、体が緊張してリラックスできない状態が、不眠の原因になっているかもしれません。そんなときこそ、寝る前の短い時間にヨガを取り入れるのがおすすめです。ヨガは体をほぐすだけでなく、心を落ち着かせる効果も期待できます。

今回は、忙しい日々の中でも手軽に取り入れやすい、不眠を和らげるヨガポーズを3つご紹介します。

胸に手をあてたリラックス呼吸法

ヨガポーズの前後や、ポーズを取る時間がないときにも実践できる呼吸法です。胸の鼓動を感じながらゆっくり呼吸をすることで、自分自身と向き合い、体と心をリセットできます。

方法
1.楽な姿勢で床や椅子に座り、目を閉じます。(仰向けでもOK)
2. 背筋を伸ばし、片手または両手を胸の中央にそっと置きます。
3. 鼻からゆっくり息を吸い込み、胸がふくらむ感覚を味わいます。
4. 鼻または口からゆっくり長く息を吐き、顔や肩の力もぬいていきます。
5. この呼吸を3~5回繰り返します(吸って吐いてをセットで1呼吸とカウント)。

ポイント
胸の動きや心臓の鼓動に意識を向けることで、副交感神経が優位になり、体が「休息モード」へと切り替わります。不安やストレスが和らぎ、スムーズに眠りにつける準備が整います。

胸に手を当てて深呼吸をしている写真


合せきのポーズ

股関節を柔らかくし、骨盤周りの血流を促進する効果があるポーズです。また、リラックス効果も高く、寝る前の心の落ち着きをサポートします。

方法
1.両足の裏を合わせて、ひざを左右にひらきます(ひざは床につかなくても大丈夫です)。
2. 足の指先を軽くつかみます。
3. 鼻からゆっくり息を吸い込み、胸がふくらむ感覚を味わいます。
4. 息を深く吸いながら背筋を伸ばし、吐きながら体を前に傾けます。
5. 無理のない範囲で、呼吸を続けながら3〜5呼吸キープします。

ポイント
首と肩の力は抜いて、背中がなるべく丸まらないようにします。骨盤から前に倒れるイメージで行うと効果的です。 ひざやお尻の下にクッションやブランケットを引いて、ひざやお尻に高さをだすとポーズを取り組みやすくなります。太ももの内側の伸びをじんわりと味わいながら、心地よい程度にポーズをキープしましょう。

合せきのポーズの写真


ひざを開いたチャイルドポーズ(お休みのポーズ)

背中全体をリラックスさせ、心を穏やかにする効果があります。寝る前のルーティンに最適なポーズです。膝をひらくことで、体を前に倒した時にお腹の下にスペースができて圧迫感が和らぎ、呼吸がしやすくなります。

方法
1.両膝を床につけ、正座の姿勢をとります。
2. 少しひざを開きます。
3. 息を吐きながら上体を前に倒し、腕を前方に伸ばします。
4. 額を床につけ、自然な呼吸を続けながら、無理のない範囲で3〜5呼吸キープします。
5. 頭が最後になるように、ゆっくりと丁寧におきあがります。正座の姿勢にもどり、1呼吸しましょう。

ポイント
お尻とかかとが離れる場合は、クッションを膝の下に敷いてサポートします。「4」で、床についたおでこを左右に優しく動かすことでマッサージ効果が得られ、頭がよりスッキリします。

チャイルドポーズの写真


ヨガで不眠が改善される理由

ヨガが不眠に効果的である理由は、「自律神経」の働きにあります。自律神経は、心臓や呼吸、体温調節など、私たちの意思とは無関係に体をコントロールする仕組みです。この自律神経には「交感神経(活動モード)」と「副交感神経(リラックスモード)」があり、日中は交感神経が優位になり、夜は副交感神経に切り替わってリラックスモードに入ることで、体と心が休まります。
しかし、日中の忙しさやストレスが続くと、交感神経が優位になりっぱなしで、副交感神経への切り替えがうまくいかないことがあります。そこでヨガが役立ちます。ヨガのポーズは、ゆったりとした呼吸と筋肉の緊張と弛緩を繰り返すことで、このスイッチをスムーズに切り替える手助けをしてくれます。ヨガを取り入れることで、深い眠りへとつながるリラックス状態を作りやすくなるのです。

ヨガのポーズをとる女性の写真


ぐっすりと眠るために大切なこと

ヨガのポーズだけではなく、丁寧に深い呼吸を意識することもとても大切です。深い呼吸をすることで、自律神経が整い、体と心の緊張がほぐれてリラックスできます。リラックスした状態で眠る準備を整えることで、より深い眠りに繋がりやすくなります。今回ご紹介したヨガや呼吸法のどれかひとつだけでも是非取り入れてみてください。ヨガの時間でほっと一息、1日の疲れが少しでも癒されたら嬉しいです。みなさんの快眠につながりますように。

寝起きに伸びをする女性の写真


金井千佳
睡眠ヨガインストラクター/ヨガニードラ・セラピスト

米国ヨガアライアンス認定指導者200時間修了。2016年からヨガ講師として活動を始め、2020年にオンラインクラス「きがるヨガ」を開講。頑張りすぎないヨガを伝えている。東京と淡路島でのデュアルライフを楽しみながら国内外でリトリートを企画。睡眠やヨガに関するコラムを執筆し、心地よい暮らしのヒントを提案している。司会者としても活動中。